2018年10月30日(火)から2018年11月5日(月)まで秋田市で開催されている「第141回 秋田県種苗交換会」に行ってきました。
今まで秋田県内で種苗交換会が開催されていたことは知っていましたが、実は現地まで実際に見に行けたのは今回が初めてでした。
現地に行ったのは種苗交換会初日の2018年10月30日(火)です。
さっそく会場の様子や雰囲気、開催されていたイベントの様子などをお届けしたいと思います。
▼「第141回 秋田県種苗交換会」の概要はこちら
▼種苗交換会の期間中、壇蜜さんが秋田にやってきます
もくじ
2018年の種苗交換会は全部で2,126点の農作物が展示
2018年の秋田市開催で延べ141回を数える種苗交換会は、明治時代から続いている秋田独自のイベントです。
今年は昨年の2017年開催よりも200品種ほど多い、合計2,126品種が展示されているようです。(すごい!)
今年の会場は全部で4つ!
2018年開催の「第141回 秋田県種苗交換会」は全部で4つの会場で行われています。
- 主会場:秋田拠点センターアルヴェ
- 協賛第1会場:ぽぽろーど、西口大屋根下通路、アゴラ広場
- 協賛第2会場:エリアなかいち
- 協賛第3会場:旧秋田空港跡地
今回はこの4つの会場の中から、主会場と協賛第1会場に行ってきました。
見どころのひとつ!主会場アルヴェの農作物展示コーナー
JR秋田駅の中央改札口から徒歩で約1分、今回の主会場であるアルヴェに到着しました。
▼通路に案内看板があるので市外県外から来ても迷わないと思います。
アルヴェに到着するとすでにぎわっている様子が伝わってきました!
さっそく1階のきらめき広場をのぞくと、種苗交換会が盛大に行われていまいたよ。
▼会場全体に展開されている秋田県産の農作物
▼秋田が力を入れているダリアの花もたくさん並んでいました。
▼手前が花の展示、奥が野菜や果物の展示です。
▼農作物の展示コーナーがこちら。野菜がびっしり!
▼果物の展示コーナーがこちら。品種ごとに並べられています。
それではアルヴェ2階に設けられている展示コーナーから見ていきたいと思います。
水稲コーナー
アルヴェ2階の多目的ホールでは水稲を中心とした農作物の展示が行われていました。
秋田といえば米ですよね!
ここでは米の展示を見ることができ、特に多くの農家さんたちや関係者が集まっていたように感じました。
▼こちらが人気の米の展示コーナー
そしてこちらが知事賞に輝いた壱等賞の稲穂です。
私は農業の素人なので農家さんほど詳しいことは分かりません。
ですが素人なりに感じた印象は、壱等賞を受賞したお米は束ねていてもどこかボリュームがあり、穂も長く力強さが伝わってきたということ。
ボリュームがある稲を作るために肥料を多くさすことがあるようですが、一方で肥料が多すぎても味が落ちるため良くないと聞いたことがあります。
バランスがとれたおいしいお米を作るためには長年の米を見極めてきた目といいますか、農家さんの経験がモノを言うのだなと感じました。
ほかには大豆コーナーなどがありました。
学校農園展コーナー
2階多目的ホールの前には秋田県内の各学校が取り組んだ農業の成果などを発表するコーナーがありました。
▼写真や図が多く用いられており、とても分かりやすくまとめられていました。
それでは次にアルヴェ1階に移動して、野菜や果物コーナーを見ていきたいと思います。
野菜コーナー
まずは野菜コーナーにやってきました。
ニンジンや白菜、キャベツやネギ、トマトといった秋田県で作られている豊かな野菜たちが所狭しと並んでいました。
▼ニンジンひとつとっても生産者さんによって形や色などが違っていました。
▼ピーマンやシシトウ、かぼちゃもズラリ。
▼サトイモは大好物です。どれもおいしそう♪
▼トマト栽培は経験があるのでよく分かるのですが、どれも甲乙つけがたいくらい素晴らしい出来でした。
▼キャベツは素人目には違いが分からないほどの出来栄え!どれもみずみずしかったです。
▼カリフラワーやブロッコリーの展示もありました。
そして近年、秋田県で力を入れている能代の白神ネギもありました。
力を入れている野菜ということで、足を止めてじっくり見てみることに。
こちらが農林水産大臣賞と知事賞に輝いた壱等賞の白神ネギです。
展示されていた評価のポイントには次のように書かれていました。
- 品名:ネギ
- 品種名:夏扇タフナー
- 市町村名:能代市
【受賞の理由】
本出品財は葉身部と葉鞘部のバランスがよく、全体のそろいもよい。
葉鞘部の軟白長・太さが適度で光沢があり、外観に優れている。
また、葉身部の締りがよく、葉鞘部の充実も十分で、品種の特性がよくあらわれている。
秋季の難防除病害であるさび病や近年問題となっている黄色斑紋症状もみられず、品質の高い秀品である。
出典:第141階秋田県種苗交換会特別賞受賞の理由
受賞の理由を自分に落とし込んでから野菜を見ると、確かにネギによく見られる黄色斑紋症状がありませんでした。
あの黄色斑紋はネギに必ずできるものだと思っていたので、それがなかったことにまず驚きました!
そして黄色斑紋を出さないくらいこだわる農家さんが秋田にはたくさんいることがなんだか誇らしく、ちょっぴり嬉しくなりました。
なおぞう
ネギのことは素人なのでよく分かりませんが、たぶん秋田県のネギ業界には全国に自慢できる技術やノウハウがあるんだと思います。
そうでないと何億もの売上がついてきません!きっとそうだ、そうに違いない!
果樹コーナー
次に果樹コーナーを見に行きました。
まず目に入ったのは秋田で作られている果物がパッと一覧で分かるように作られたコーナーでした。
誰が見ても分かりやすいように並べられており、素人の私にはありがたかったです。
おかげで秋田で作られているりんごは全部で18種類あることが分かりました。
▼ほかにもいろいろなりんごの展示がありました。
金足農業 吉田輝星投手のおじいさんの梨が堂々の優秀賞受賞!
果物コーナーの一角に、堂々と壱等賞に輝いている梨がありました。
「誰が作った梨なんだろう」と思い、掲げられていた表を見てみました。
すると・・・。
なんとなんと!
この優秀賞の梨を作った生産者さんは、あの金足農業野球部の吉田輝星投手のおじいさんではないですか!
このことは地元新聞でも取り上げられたのでご存知の方も多いのではないでしょうか。
おじいちゃんと孫、吉田家2人揃って1位って素晴らしいな☆ https://t.co/rsQC1JiSSQ
— なおぞう|秋田の地域ブロガー (@ppyonce) 2018年10月31日
さてさて、気になる受賞の理由を読んでみましょう。
【受賞の理由】
本出品財は、本県の特産的品種である「かほり」で、品種特有の香りが際立ち、豊満な果形に仕上がっている。
果実品質は、果重1100g、硬度4.9ポンド、糖度12.4%と、多汁で食味に優れている。
本年は、開花期間の降雹、生育前半の低温、度重なる台風接近などにより品質の低下が懸念されたが、基本技術の励行により、これらを克服した成果であり、高く評価された。
出典:第141階秋田県種苗交換会特別賞受賞の理由
なるほど~。
確かに2018年の秋田は台風が多く接近したり気温がぐっと下がったりしましたからね。
そんな厳しい環境下でおいしい梨を作ったことが、今回の最優秀賞受賞の決め手になったようです。
お見事!
協賛第1会場で開催!イベントの様子
次に場所を移して、協賛第1会場に行ってみたいと思います。
場所はぽぽろーど、西口大屋根下通路、アゴラ広場の3会場です。
ぽぽろーどの様子
ぽぽろーどではお米の展示や農業に関する展示を行う「農業関連団体 展示コーナー」が行われていました。
▼産米品評会出品展示コーナーの外観の様子
黄色の壁で仕切られていたブースの中では、秋田県で作られているいろいろなお米の展示がされていました。
▼中ではいろいろな品種のお米が並んでおり、最優秀賞に輝いたお米などが展示されていました。
▼私のように農業にあまり詳しくない人向けに、分かりやすい説明の展示もありました。
▼ほかには農業に関するブースが並んでいました。
▼JR秋田駅の中央改札口前には大きな秋田犬がありました。
▼ぽぽろーどを歩き進むと、野菜の直売などを行うブースも!
ぽぽろーどは多くの人が通る場所なので、その分にぎわっているように感じました。
立ち止まって買い物する人も大勢いましたよ。
西口大屋根下通路の様子
ぽぽろーどを抜けると、西口大屋根下通路に出ます。
ここでも野菜や果物など農業に関わるものが販売されていました。
▼直売所は多くの人でにぎわっていました。
▼アゴラ広場の前ではイベントも開催!
私が現地に行った初日の午前中はちょうどなまはげ太鼓の公演が行われていました。
▼和太鼓の音が広場に響き渡って迫力がありました!
アゴラ広場の様子
アゴラ広場ではいろいろなグルメが並んでいました。
▼飲食ができるグルメコーナーのほか、物販コーナーやイベントステージが設けられています。
中でもおすすめしたいグルメは、金農野球部にカレーを差し入れたというカレーハウス・ブーが作る南蛮かやき、男鹿のしょっつる焼きそばです。ぜひご賞味あれ!
アゴラ広場周辺ではとにかくグルメコーナーが充実!家族や親子でも楽しめそうだなと感じました。
シャトルバスの乗降場所もある
第3会場の旧秋田空港跡地と中心市街地のイベント広場を結ぶ無料シャトルバスの乗降場所も近くにあります。
▼分かりやすいように案内板もありました。
全国トップクラスの農業の祭典というだけあり、秋田市内のいたるところでも秋田県種苗交換会の看板が設置されています。
写真は土崎のセリオン付近の交差点です。
9年ぶりに秋田市の開催ということで、地域全体で種苗交換会を盛り上げようとする雰囲気が伝わってきました。
まとめ
今回初めて種苗交換会に行きましたが、秋田県の農業のレベルの高さに驚きました!
「秋田には何もない!」と言う人がよくいますが「いやいやそんなことはないぞ」と今回強く感じました。
おいしい野菜があって、おいしい果物があって、おいしいお米がある。
それが秋田です。
十分魅力的です。
そんな秋田が私は大好きです。
種苗交換会に行って改めて秋田の魅力に気づけたことが私にとっての大きな収穫でした。
▼「第141回 秋田県種苗交換会」の概要はこちら

▼種苗交換会の期間中、壇蜜さんが秋田にやってきます
